第4のケータイ会社として2020年より業界に参入した楽天モバイル。
1年間無料キャンペーンを打ち出したり
3000円でデータ使用量無制限、インターネット使い放題を打ち出したりと
楽天モバイルを使ってくれる利用者を増やすために力を注いできました。
今だに中・大容量では価格最強を誇る楽天モバイルですが
新たな料金プランを打ち出しました。
その名も
楽天最強プラン
新規顧客獲得と既存利用者の利便性向上を目的とした料金プラン。
今回は楽天モバイルが発表した楽天最強プランについて解説していきます。
楽天モバイルに乗り換えを検討している方や
すでに楽天モバイルの使っているが、楽天最強プランがどんなプランなのか。
どんなメリットがあるか。
楽天最強プランに関して理解を深たい方向けの記事になっております。
ぜひ最後までお読み頂いて通信費の見直しや
ケータイ業界を取り巻く状況を知るきっかけになればと思います^^
- 楽天最強プランが何か知りたい
- 楽天に乗り換えようか迷っている
- 楽天最強プランになったら何が変わるのか知りたい
① 楽天最強プランって?
楽天最強プランは楽天モバイルが2023年6月より提供した料金プランです。
楽天モバイルは2020年からMNO事業社としてケータイ業界に参入し
0から設備投資をしているため
ケータイ大手3社に比べて繋がりやすい地域は順次拡大という段階です。
現状、一部の地域においてローミングという仕組みと使って
電波がつながる地域をカバーしております。
ローミングとは他のケータイ事業社の通信網を借りることで
インターネットや通話ができるようにする仕組みです。
楽天モバイルKDDIからauの通信エリアを借りることで
インターネットや通話ができるエリアを補っているのです。
今回「auローミング」の制定内容が更新されました。
従来と料金は据え置きでauローミングエリアの利用上限が撤廃され
auローミングエリアが一部拡大することが楽天とKDDIから発表されました。
auローミング制定内容の更新をきっかけに生まれたのが楽天最強プラン名です。
② 楽天最強プランは良い?今までとの違いは?
2.1 auローミングエリアの利用が無制限
楽天モバイルはauローミングの上限5GBを撤廃し
無制限で利用できるプランを打ち出しました。
auローミングとはKDDIの電波を借りて楽天モバイルの回線を使えるようにする仕組みです。
楽天モバイルは安価で大容量を使えることが最大の魅力で
データ量が2000円で20GB,3000円で無制限で利用できます。
ahamoやpovo、LINEMOなどのケータイ大手3社のオンライン専用プランと比較しても
安価なプランと言えます。
もし他社のオンライン専用プランについても知りたい方は
以下を参考にしてみてください。
反面、通信の「繋がりにくさ」という不安が常に付きまとっています。
地方に行くと繋がりにくさを指摘されることは今だにあります。
「auローミング」というKDDIの電波を借りる仕組みを導入していることからも
繋がりにくいエリアがあることを公言していることにもなります。
繋がりにくさを解消するためにauローミングを導入しておりますが
今まではauローミングエリアで使用できるデータ量は5GBでした。
2023年6月1日からはauローミングエリアでも通信し放題になります。
2.2 auローミングエリアが拡大
auローミングの利用が無制限になることに加え
ローミングエリアを拡大するという報道発表がありました。
以下はKDDIが報道発表した内容の引用です。
新協定では、これまでローミングに含まれなかった東京都23区・名古屋市・大阪市を含む都市部の一部繁華街のエリアを新たな対象とし、一部インドア (地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設など) やルーラルエリアも引き続きローミング提供することに合意しました。新協定は2023年6月から開始し、提供期間を2026年9月まで延長 (注2) します。
出典 KDDI
- 東京都23区
- 名古屋市
- 大阪市
- を、含む都市部の一部繁華街のエリア
- 一部インドア (地下鉄、地下街、トンネル、屋内施設など)
- ルーラルエリア(田舎圏、町村部商圏)
この発表で楽天は
人口の多いエリアは何としても繋げる
意思が伺えます。
全国津々浦々を網羅するとは言えませんが
4000円以上ケータイの料金がかかっている方で
上記のような繋がりやすい条件が整う地域にお住まいの方は
楽天モバイルの利用を検討しても良いかと思います。
2.3 料金は据え置き
楽天最強プランはauローミングのデータ量が無制限になりましたが
料金プランの月額は据え置きです。
利用者からすれば特にデメリットが無く、今までよりも繋がる可能性が高くなります。
既存の楽天モバイル利用者は2023年6月1日に楽天最強プランへ自動移行されます。
特段、何かを不安になる必要の無いプランと言えます。
もし楽天モバイルの料金プラン自体がどんなプランか知りたい方は
以下の記事も参考にしてみてください。
③ 楽天最強プランで注意しておくこと
従来の料金プランから最強プランに自動以降されましたが
既存で楽天モバイルを利用している方にデメリットは生じません。
料金は据え置きで繋がりやすいエリアが増えたと言えます。
しかし他社から楽天モバイルに乗り換えを検討されている方は注意が必要です。
大前提として楽天モバイルが抱える大きな課題は残っております。
3.1 auローミングエリア=全国のau通信エリアではない
ネットニュースや報道、楽天Gの三木谷社長のプレゼンを見ると
印象操作に気をつけたい点があると感じました。
auローミングエリア=auの通信エリアではない。
ということです。
auローミングはKDDIの電波を借りる仕組みですが
auの全てのエリアを借りている訳ではありません。
KDDIが楽天モバイル利用者向けにローミングエリアを公開しています。
下の画像は都心部auローミングエリアを表示したものです。
赤いエリアがauローミングエリアとなりますので見ていきましょう。
表示からも「全国のau通信エリアが使えるわけではないことが読み取れます。
赤い表示以外のところでも楽天モバイルの通信エリア内であればもちろん通信が使えますが
楽天モバイルのエリア内だと単純にプラチナバンドが使えないというデメリットもあります。
他社から楽天モバイルに乗り換える時は
- 楽天の通信エリア
- auローミングエリア
- プラチナバンドが無い
- 楽天グループの今後
を、納得した上で乗り換えることをお勧めします。
楽天グループの今後についても後述したいと思いますのでぜひお読みください^^
3.2 楽天モバイルはプラチナバンドが使えない
楽天モバイルはプラチナバンドを持っていません。楽天最強プランになるならないに関わらず
auローミングエリア外の場合大手3キャリアより繋がりにくい可能性があります。
最強プランになった6月以降は「むしろauローミングしてぇぇ」という状況です(笑)
楽天へ乗り換えを検討している方は
そもそも楽天の繋がりやすさ、繋がりにくさを考慮する必要があります。
④楽天グループの決算状況
楽天モバイルが楽天最強プランを大々的に打ち出したのことと
楽天モバイルの決算状況は大きく関わっています。
料金据え置きでサービス拡大しますよっ!
という金持ちが無償で民を喜ばせるための新プランでもなければ
楽天モバイルが順調に成長しているから利用者へ利益を還元している
わけでもありません。
楽天モバイルと楽天グループが取り巻く苦しい財務状況が
楽天最強プランを打ち出す背景となっております。
ここでは2022年度の楽天グループの決算の大枠を見ていきましょう。
楽天グループは大きく分けて以下の事業を展開しております。
- インターネットサービス(楽天市場など)
- フィンテック(楽天銀行/楽天証券/楽天クレジット)
- モバイル(楽天モバイル)
各事業が2022年度がどのような業績だったかを見てきましょう。
4.1 楽天市場や金融系事業は絶好調
楽天グループ2022年度売上収益と営業利益の大枠をまとめた資料です。
決算資料の見方として
売上はリンゴを70円で仕入れて100円で売った場合:100円が売上となります。
営業利益:100円から仕入れ価格70円を引いた30円となります。
インターネットサービスセグメント
- 売上:1兆851億円
- 営業利益:782億円円
楽天市場などのECサイト関連は前年と比べて売上は伸びて利益は減りました。
それでも780億円の黒字で楽天グループの大きな利益をもたらしております。
フィンテックセグメント
- 売上:6634億円
- 営業利益:987億円
楽天銀行や楽天証券といった金融系事業は前年と比べて売上も利益も伸ばしてきています。
金融系事業も絶好調と言える年でしたね。
4.2 楽天モバイルは赤字
モバイルセグメント
- 売上:3687億円
- 営業利益:-4928億円
ケータイい事業は前年度より売上は伸びたものの、昨年度よりも赤字を出しております。
それもかなりの額の赤字です。
結果、楽天市場や楽天銀行、楽天証券で稼いだ利益も吐き出して足りないほど
グループ全体で大きな赤字となっております。
最強プランの提供開始の目的として
契約者数を増やして売り上げを伸ばしたい。
少しでも赤字を和らげる突破口にしたいという意図があります。
⑤ 楽天経済圏にお世話になっている身として
僕は楽天経済圏にはかなりお世話になっています。
楽天市場や楽天銀行、楽天証券、楽天モバイルを利用していて
ふるさと納税も楽天経由でしております。
都内在住ですが楽天モバイルの利用に関してほとんど不自由しておりません。
自宅でも図書館でも利用頻度の高い地下鉄でも基本繋がります。
生活圏内でauローミングになることもありませんでした。
個人の感想レベルで言えば東京圏では楽天モバイルを使うことで
安く不自由せずインターネットが使える可能性があります。
もちろん郊外とかで繋がりにくいという感想やSNS投稿も見かけるので
ケータイ会社の乗り換えは慎重になる必要はあります^^;
ケータイ業界は長らく3社寡占状態が続き利用料金が高止まりしている時代がありました。
ahamoなどのオンライン専用プランが出始めたのも
楽天モバイルの「リーズナブル」という武器を消すためとも言えます。
ケータイ業界が3社寡占状態で利用者に優しくないプランを提供するより
大手3社に噛み付く楽天がいることで健全な競争が生まれること望んでおります。
なので利用者目線で言えば楽天にはぜひ頑張ってもらいたいです!
株主や社員はたまったんじゃないですけどね……(汗)。
絶好調のグループ事業が生み出した利益を全て吐き出して赤字にするわ
社員には5回線の契約ノルマを課すわで.負担もかなり大きいと思います(汗)
⑥まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は楽天最強プランに関して解説していきました。
まとめると以下になります。
- 楽天最強プランとは
- auローミングエリアが拡大した
- auローミング使用量が無制限になった
- 料金は据え置きで使える
- 全国のau通信エリアが使えるわけではない。
- プラチナバンドは相変わらず持っていない
- 楽天グループの状況は厳しい
- モバイル事業が赤字だが頑張って設備投資をしてくれている
- 都市部での利用者は乗り換えの検討余地あり
- がんばってほしい^^
楽天にはケータイ料金をリーズナブルに提供してもらうためにも
ぜひ頑張ってもらいたいです。
他にもスマートフォンをお得に使うための料金プランを解説しております。
興味のある方はぜひ他の記事も参考にしてみてください^^
以上、楽天最強プランの解説でした^^
最後までお読み頂きありがとうございました!
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